\(f(A) \cap f(B) \supset f(A \cap B)\)
\(f\)を集合\(X\)から集合\(Y\)への写像とする。 \(A,B\)を集合\(X\)の部分集合とする。 このとき、 \[f(A) \cap f(B) \supset f(A \cap B)\]が成り立つ。
\(f(A \cap B)\)に属する任意の元を\(y\)とすると、集合\(A \cap B\)に属する元\(x\)として\(f(x) = y\)を満たすものが存在する。
\(x\)は\(A\)と\(B\)の両方に属するので、\(f(x)\)すなわち\(y\)は\(f(A)\)と\(f(B)\)の両方に属する。よって\(y\)は\(f(A) \cap f(B)\)に属する。
したがって、 \[f(A) \cap f(B) \supset f(A \cap B)\]が成り立つ。
(証明終わり)
\(f(A) \cap f(B) = f(A \cap B)\)とは限らない。 たとえば、\(X=\{ 1, 2 \}, A=\{ 1 \}, B=\{ 2 \}, Y = \{ 3 \}\)とする。また\(f(1)=f(2)=3\)とする。このとき、 \[ \begin{align*} f(A) \cap f(B) &= \{ 3 \} \\ f(A \cap B) &= \phi \\ \end{align*} \]なので、 \[ f(A) \cap f(B) \neq f(A \cap B) \]である。