\(f^{-1}(f(A)) \supset A\)
\(f\)を集合\(X\)から集合\(Y\)への写像とする。 \(A\)を集合\(X\)の部分集合とする。 このとき、 \[f^{-1}(f(A)) \supset A\]が成り立つ。
定義から、\[f^{-1}(f(A)) = \bigl\{ x \in X \bigm| \exists b \in f(A), b = f(x) \bigr\}\]である。 \(A\)の任意の元\(a\)に対して、\(f(a) \in f(A)\)であるから、\[a \in f^{-1}(f(A))\]である。 したがって、\[f^{-1}(f(A)) \supset A\]がいえる。(証明終わり)
\(f^{-1}(f(A)) = A\)が成り立つとは限らない。たとえば、\(a' \in X - A\)となる元\(a'\)が\(a' \in f(A)\)を満たすとき、\(a' \not\in A\)だが、\(a' \in f^{-1}(f(A))\)となるからである。