tex2imgを使ってLaTeXで書いた数式を画像に変換してみました。
まず、LaTeXのファイルを用意します(matrix.tex)。
\documentclass{jsarticle}
\usepackage{amsmath}
\pagestyle{empty}
\begin{document}
\section*{問題}
$A, B$に対して関係~$A \sim B$が成り立つことを以下のように定義する。
正方行列~$$
A \sim B \Longleftrightarrow \text{$P^{-1}AP = B$を満たす正則行列~$P$が存在する}
$$
$\sim$が同値関係であることを証明せよ。
このとき関係~
\section*{解答}
$\sim$が同値関係であることを証明するには、
関係~
反射律、対称律、推移律を満たすことを示せばよい。
$\sim$が反射律を満たすこと(すなわち$A \sim A$が成り立つこと)を証明する。
関係~$P$として単位行列を選べば、任意の正方行列~$A$に対して、
正則行列~$P^{-1}AP = A$が成り立つ。したがって、任意の正方行列~$A$に対して$A \sim A$が成り立ち、
$\sim$が反射律を満たすことが証明できた。
関係~
$\sim$が対称律を満たすこと(すなわち$A \sim B$ならば$B \sim A$が成り立つこと)を証明する。
関係~$P^{-1}AP = B$が成り立つとき、右から$P^{-1}$を掛け、左から$P$を掛けることで$A = PBP^{-1}$が成り立つ。
$P$の逆行列$P^{-1}$を$Q$とおけば、$Q$も正則行列であり、$Q^{-1}BQ = A$が成り立つ。
ここで、正則行列~$A \sim B$が成り立つならば$B \sim A$が成り立ち、
したがって、$\sim$が対称律を満たすことが証明できた。
関係~
$\sim$が推移律を満たすこと(すなわち$A \sim B$および$B \sim C$ならば$A \sim C$が成り立つこと)を証明する。
関係~$P^{-1}AP = B$および$Q^{-1}BQ = C$が成り立つとき、$Q^{-1}P^{-1}APQ = C$が成り立つ。
$R = PQ$と置けば$R^{-1} = Q^{-1}P^{-1}$が成り立ち、$R^{-1}AR = C$がいえる。また$R$は正則行列である。
ここで、$A \sim B$および$B \sim C$ならば$A \sim C$が成り立ち、
したがって、$\sim$が推移律を満たすことが証明できた。
関係~
$\sim$が同値関係であることが証明できた。
以上より、関係~\end{document}
次に、コマンドラインから以下のように入力します($はプロンプト。実際には全体を一行で)。
$ tex2img
--kanji utf8
--left-margin 50
--right-margin 50
--top-margin 50
--bottom-margin 50
matrix.tex matrix.png
このようにしてできたmatrix.pngはこんな感じになります。